ブンブク茶の間

SFと恋愛が大好物。恋愛はSFだ。

コンサル勤務の29歳(2) ~2軒目の話~

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恋と書いて

「むき出しの下心」

と読む。

 

***

 

 

これ以上ない展開だと思った。
知り合って間もないぼくらは、とにかく楽しくお酒を呑んだ。

 

そして、彼女から発された

 

「次のお店は私が払います!」

 

という言葉で、2軒目に行くことが決まった。

当然、この言葉が無くても、ぼくから誘おうとは思っていたのだが

「彼女から誘った」という既成事実が、今後の2人の関係性において

非常にプラスに働くことを、ぼくは予感していた。

 

※第一話はこちら↓

tutti2501.hatenablog.com

 

どちらかと言えばもう、ぼくは

「この人と付き合ったら、もしかしたら楽しいんじゃないかな」

と思い始めていた。

 

そうと決まれば、あとはもう攻めるしかないのだが、
ただ単純に攻めて落ちるような相手ではないと、重々承知している。

 

もう、それはそれは戦略的にいかないと、この牙城は崩せない。

簡単に落ちてくれるな。難攻不落であってくれ。

 

矛盾しているが、

相手が難攻不落の要塞であれば、

簡単に落ちない人であれば、

そういう人ほど、魅力的に見えてしまう。

 

さて、難攻不落の相手と戦うために考えなくてはならないことがある。

それは、恋愛における

 

3C分析

 

だ。

 

3C分析とは、企業の戦略を練る時に市場を分析するためのプロセスだ。
現在の自分の置かれている状況や、課題などを分析することができる。

 

この3Cには

 

1.市場(顧客:Customer)

2.競合(Competitor)

3.自社(Company)

 

3つがある。

 

これを恋愛に置き換えると

 

1. 彼女(顧客:Customer)

2.他に彼女にアプローチをかける男達(Competitor)

3.自分(Company)

 

となる。

 

さて、これを紐解いていく。

順番にいくと、まず最初に、

 

1. 彼女(顧客:Customer)


彼女のことを考えることが最優先であり、最初に行うこと。

・いつまで彼氏がいたのか
・彼氏は今欲しいのか
・男性に何を求めているのか
・どんな男にアプローチをかけられているのか
・趣味は何か

などなど、色々ある。

まぁ、この辺りは健全な男性であれば、自然に考えることだろう。

 

そして2つ目。そう。2つ目にして、一番忘れがちなこと

 

2.他に彼女にアプローチをかける男達(Competitor)

これだ。

これはビジネスの現場でも、意外と忘れられてしまう事が多い。
お客さんから「これ、もう少し安くなりません?」と言われた時に、
単純に利益を確保するために金額を変えないのか、
それとも、値引きし易い商品であるため、他の競合であれば容易に値下げを行う
場面なのか…。など、

相手と自分だけのやり取りではなく、常に「競合がいる」という事を忘れてはならない。

コミュニケーションの範囲にこの「競合」が介在することはほとんどないので
最初は意識していても忘れてしまうケースがある。

 

そして、

かのスティーブ・ジョブズは、競合(ライバル)について、こんな名言を残している。

美しい女性を口説こうと思った時、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、
君は15本贈るかい??
そう思った時点で君の負けだ。
ライバルが何をしようと関係ない。
その女性が本当に何を望んでいるのかを、見極めることが重要なんだ。

 

…。

 

(つд⊂)ゴシゴシ

 

そう思った時点で君の負けだ。
ライバルが何をしようと関係ない。
その女性が本当に何を望んでいるのかを、見極めることが重要なんだ。

 

(つд⊂)ゴシゴシゴシゴシ

 

ライバルが何をしようと関係ない。

 

 

 

…関係ねぇのかよ!

 

 

 

3C分析が全否定されてしまった気分だ。
まぁ競合に目を向けつつも、本質を見失うな。ってことですね。

 

そして最後、

3.自分(Company)

これはもう、自分のことです。
自分が、彼女に与えられるメリットは何なのか。
バラを10本あげるライバルがいたら、15本を与えることが
自分にとっても強みなのか。

そうではないはずだ。(ジョブズはこのこと言ってたんだなきっと)

自分が相手に何を提供できるのか、しっかりと把握しておくこと。

なにより、彼女と一緒にいて、自分が楽しいか。

そういう所までしっかりと考えて、彼女といることが大切だ。

 

***

 

さて、話は戻り、ぼくらは2軒目の店を探した。

幸い。この辺りはぼくのホームであり、
いくつかの雰囲気の良いお店は頭に入っていた。

 

「ここのお店、ワインたくさんあるん良いんですよ!」

 

そう言って入ってお店は、満席では入れなかった。

 

しかし、ここはホームタウン。ぼくはすぐに

「まだ候補あるんで、そっち行きましょうか。」

と代案を提示し、
彼女をほとんど待たせることなく、2軒目に入ることができた。

ここまで、ぼくに落ち度は無い。ほぼ無い!
減点方式のこの状況で、減点できるものならしてみろ!
歯並びが悪いけど、それ意外で減点できるならしてみろ!

 

そんな感じで、スマートに2軒目に入って引き続きお酒を呑んだ。
23時を過ぎ、会話の内容にもドライブがかかってきた。

 

「●●さんって、お酒飲むとどうなるんですか?」

 

「寝ますね。色んな場所で寝ます。あと、色んな意味で寝ます。」

 

「へー。寝ちゃうんだ…。ふーん。」

 

めっちゃ減点だった。

下心が丸見えだった。

下心しか見えなくて、ぼくの視界もボヤケてきた。 

 

「いや、でもほんとに眠くなっちゃうんですよね。
 あと、目の下が赤くなります。この辺り(自分で頬骨のあたりを指さしながら)」

 

「ホントだ、結構赤いね。ハハ!かわいいねぇ!」

 

と言いながら、彼女はぼくの頬骨をつついてきた。

 

「ちょちょ、やめてくださいよー!(えー!?なにこれなにこれ!?)」

 

ぼくは酒に酔いつつもすげぇドキドキした。

そして知った。
男は、女性におもむろに頬をつつかれると、童貞みたいなリアクションになる。

【ちょちょ】とか、キモ過ぎるだろ、俺の咄嗟のリアクション。

 

と、テンションが上がる反面、
酔っ払った彼女の「かわいいねぇ!(つんつん)」は、
斎藤一牙突の如く鋭かった。
ぶっちゃけ、酔い過ぎて力加減が全く効いていなく、

長い爪が、ぼくの頬骨を貫通したんじゃないかってくらい痛かった。

 

「あっ、ごめんね。笑 痛い?」

 

くそ。かなり痛いが、可愛い。
ってか、可愛いが、かなり痛い。

 

というか、痛みは痛みであったものの、得たものは大きい。

 

Pay money To my Painだ。

 

間違えました。

 

でも、年上の女性に言われる「可愛い」って言葉は
もう、兵器ですね。

 

そんな内容の無い、ちょっとしたカップルみたいな展開も一瞬混じえつつ。

終電が近づいてきた。

 

ぼくは、この人と付き合いたいな。と思っていたので、
終電で帰すことにした。

ぼくは、この人と付き合いたいな。と思っていたので、
終電で帰すことにした。

大事なことなので、2回言った。

 

ちなみに、これはぼくの見解ではないという事を前提に聞いて頂きたいのだが

男性の心理的な傾向として、

「付き合いたい」って思った子にはなかなか手を出せないし

「あっ、この子どうでもいいかも」と思ったら、躊躇なく手を出す。


という傾向にあるらしい。

 

…いや、ぼくじゃない。俺の話じゃないから、マジで。マジだって!

ぼくにとって「どうでもいいかも」なんて思う女の人なんていないってマジ!

 

 

そんなことはさておき、

 

彼女を終電よりも少し早い電車で帰すことにした。

 

1回目のデートにしては、
申し分ない結果だったと思う。

 

電車に乗ったのを見届けて、
30分くらい経過し「あー。今日は楽しかったなぁ。」と思っていたら
郁恵さんからLINEが来た。

 

「今日はありがとうございました!
 仕事の話も色々できて、めっちゃ楽しかった!
 そして、ご馳走様でしたm(_ _)m
 次は私がお店探すんで、また呑みましょうね!」

 

なんやこれ。

 

これ、最高やろ。

 

最&高やろ。

 

www.youtube.com

 

こんな神展開。

 

誰も期待していないでしょうが。

 

こうして、ぼくと吉岡里帆似の1度目のデートは幕を閉じたのだった。

 

頬はまだ痛むが、悪い気はしなかった。