ブンブク茶の間

「付き合う前」の、あの感覚が、最高に楽しい。

美意識は、細部に宿る

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コーヒーショップには、一箇所だけスポットライトが当たっていた。

彼女は黒髪で、淡い白色のワンピースを着ていて、
背筋はピンと伸びて、静かに文庫本を読んでいた。

 

雰囲気の良い女性で、
他の客とは明らかに違う何かを醸し出していた。
そう感じていたのは、店内では、ぼくだけではないハズだった。

人と待ち合わせをしていたのか、
しばらくしたら友達がやってきて彼女の対面に座った。
10分ほど談笑したあと、2人とも席を立ち、
店を出て行った。

席を立つとき
彼女は、それまで座っていた椅子背を、両手で持ち、
奥までしっかりと押し、仕舞っていた。

そのコーヒーショップは煩雑としていて
椅子もあまり綺麗にまとまっていなかったが、
彼女はその中でも、椅子を綺麗に仕舞っていた。

彼女なりのルールだったのだろうか。

外見も去ることながら、その一連の流れが
とても洗練されていて、美しかった。

神は細部に宿る。

と言われているけれど、
座っている時の姿勢や、立ち振舞い。

そういう美意識も、細部に宿っている。

美しさっていうのは、外見だけでなく、行動にもにじみ出る。